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職人 りき、です。
建設、建築現場でブロック積み等を仕事にしている職人です。
「親方!!」この日は生憎の曇り空ですが高い雲に届くのではないかと思う程の大声です。
コンビニの駐車場に居る人達が一斉に大きな声を目で追います。
久しくこのように呼ばれる事もないので普段なら微動だにもしない僕が首を振るように顔を向けたのは、その声に聞き覚えが有ったからです。
かれこれ25年程前になります。
ブロック積みの力組(りきぐみ)を運営していた頃、お預かりした若い子は6人を数えますが大声の主はその中の1人でA君。
当時体も良く動くし若さの力こぶも勇ましく、嗚呼いい子が来てくれたと喜んだものですが、全部が調子良くはいきません。
中学生の頃から不良だった彼は尖ったナイフのような性格が表に出過ぎていました。
若い時には有るからと大抵の事は目を瞑りましたが、ある日僕が現場に行くと他業種の職人さんとA君が激しく言い合いをしています。
僕もよく知るその職人さんとは長いお付き合いで決して人に無茶な事を言う人でない事は知っています。
喧嘩でない事はすぐに理解できました。りきやんの若い衆だからと教えてくれている事にA君には分かりません。
「すまない。後でよく言い聞かせるから」と職人さんに頭を下げる背中をA君に見せて、自分の持ち場に戻って仕事をするように指示をするだけで何も言いません。
それから2回同じような事が有りましたが僕がとった対応は同じです。
頼む!気づいてくれ!と言う想いも虚しく、これは裏目に出ます。
俺の事が必要やから親方は何も言えないのだと解釈してしまいます。
そして4度目、「りきさん、チョットそいつに甘いんちゃいますか?」
と嫌味を言われながら頭を下げて振り返るとA君が悪びれず細く笑んでいます。
このままじゃコイツは良くならない
数日経って別の現場で仕事で使う材料を運んで来てくれた、建材屋の運転手さんへの物の言い方の酷さを注意したところ、僕に向かって喧嘩腰で口答えをしてきたA君の左頬に僕の平手打ちが飛びます。
縦社会の職人の世界で親方に歯向かうとは言語道断の振る舞いです。
この時はそれだけでなく別の教えがありましたが、感情で上がった手ではなかったので、それなりの手加減をしてもA君は耐え切れずに土の上に倒れこむとすぐに上体を起こし何が起こったのだと言うような丸い目で僕の目を見返します。
その尖った目で人様を見ていくのか!その汚い言葉使いで人と接していくのか!
悲しい目が自分でも分かります。
お昼前でしたが、もういい、家に帰って頭を冷やしてようく考えろ!と言って帰します。
やはりダメだったか、アイツはもう出てこない。自分の未熟さも顧みず、切ない確信をする僕をA君は裏切ります。
次の朝、集合場所の資材置場にA君の姿が有りました。朝の早い僕より先に出勤したのも初めてです。
いつもの「おはよっス!」と小さな声も背筋を伸ばして「親方!おはようございます!」と大きな声で言えました。照れ臭そうに頭をかきながら笑顔のA君がなんとも愛おしく感じたものです。
冷ややかに細く笑むA君はもうそこにはいません。
そして彼の目は穏やかになっていき、言葉使いも舌を噛む程の努力(笑)でドンドン良くなっていきます。
礼儀正しくなったA君に回りの人達も感嘆の声です。
良い調子だ!この子が一人前になってくれたらと思う矢先、運命の悪戯としか思えない出来事が僕の元からA君を引き離します。
25年ぶりに会ったA君は体重も20キロ増えたと言って満月のように丸くなった顔でニコリと笑いながら、今は解体業を営む会社さんにお世話になっていると言います。
今年42歳になり子供は3人授かって中学生と小学生なんでまだまだ頑張らなきゃとA君の目は細くなります。
「俺、子供に無茶苦茶言葉使いにうるさいんすよぅ」
「ええっ!お前が?」笑い合いながらの会話が弾みます。
別れ際「親方は大変すよね、創る側の人だから。俺なんて解体(こわして)ればいいんですから」創る大変さもよく知るA君。
労いの言葉をありがとう。でもね、A君も直ぐに気がつきます。
壊すことも、解体(こわす)ことも、そして風化(こわれて)いくことも
・・・実は、創っている!・・・
と言う事に気づいたのは五十の声を聞いてからの・・・ことでした。
・・遅っ!(笑)・・
ハイ!9月に入りましたね。
三重県四日市では、いつの間にかツクツクボウシの音が止み、トンボの飛ぶ風景が秋の訪れを感じさせます。
最近、大雨や雷雨の日が多いのですが、台風のシーズンでも有ります。
対策の方もシッカリしておきたいものです。
炎のような暑さも少しは和らいだとは言え工事現場では、これでもか!って言うくらいの汗に塗れます(笑)
壊す事が作っている、壊しては作っての繰り返し、工事現場だけでなく実は我々の最も身近でも行われています。そうです、体の中で生命の営みに欠かす事のできない新陳代謝。多くのエネルギーを必要とされる作業ですが、非常にたくさんの栄養素が関与しています。
三大栄養素と言われる炭水化物、脂質、タンパク質が有りますが今回は今、話題にもなっていますタンパク質でやってみたいと思います。
・・・宜しくお願い致します・・・
・・・タンパク質事情・・・
厚生省の調査によると現在の日本人のタンパク質摂取量の1日平均は戦後と言われた食糧の乏しかった1950年代とほぼ同じだそうです。
原因は正しい知識を持たない人達が取り組むダイエットやメタボを気にする中高年代、高齢者の肉食離れ、スナックや菓子パンを食事にしている人が多いのも一因のようです。
もちろんタンパク質を摂り過ぎている人達もいますのであくまでも平均をしている所を指します。
カロリーは充実しているのにタンパク質不足が呼ぶ栄養失調状態が原因で、多くの人達に病気や不調を引き起こしていると専門家の先生たちは懸念の表情を隠せません。
・・・タンパク質の役割・・・
筋肉を作る材料。大方はそのように思われているタンパク質ですが生きていく為の人体のほぼ全ての機能に関与しています。
タンパク質は筋肉はもちろんですが肌や髪の毛、爪、ホルモン、脳内で活動する様々な物質が口から入るタンパク質を材料にして作られています。
三大栄養素の中でも多少多めに摂っても問題無しとされているタンパク質ですが足りていない状態が続いた場合、体に与える影響は思っているより深刻です。
ここでは栄養学的な事ではなく、より実践的に役に立つ内容をお届けしたいと思います。
まずタンパク質が足りないとどのような事が起こるのでしょうか?やってみたいと思います。
・・・お肌とタンパク質・・・
最近では女性だけでなく男性用の化粧水等が多く販売されていてお肌への関心度の高さが伺えます。
工事現場でもトラックのドアの所で化粧水をピチャピチャとしている人を見かけますが、これも正解ですが同時に内側からのケアが必要です。
ダイエット等でタンパク質の摂取量が不足しますとコラーゲンやヒアルロン酸の合成量が激減してしまい、お肌のたるみの原因に。
お肌を破壊する元凶とされる日焼けはシミの原因になるだけでなくコラーゲン、エラスチンが破壊されてシワやひび割れの原因になります。
皮膚ガンになる一因とも言われています。
皮膚は体から水分を逃さない役割をする(表皮) 美肌に必要な弾力やハリを保つ(真皮)で構成されています。
ハリになるコラーゲン、肌の弾力を担うエラスチンと言うタンパク質が大きな働きをして、シワやたるみの無い美肌に重要な真皮を作っています。水分を保つヒアルロン酸は糖質ですがヒアルロン酸を作る酵素はタンパク質ですので、やはり美肌の為には十分なタンパク質の摂取は欠かせません。
コラーゲンと言いますとお肉の脂身等を想像しますが体脂肪が増えるとコラーゲンを作るホルモンが減少して合成が妨げられてしまう可能性があり、美肌の為には高タンパクで低脂質の食材がオススメです。
僕的には牛のアキレス腱や豚足、手羽先等がオススメですが食べ過ぎには注意ですね(笑)
お肌を作り、守るコラーゲンに必要な成分にビタミンCが有りますが、キウイや柑橘系のフルーツ、ピーマンやキャベツ等のお野菜からの摂取が有効です。
・・・睡眠とタンパク質・・・
体調不良やストレスで日本人の5人にひとりが睡眠障害を起こしていると言われています。
良質な睡眠をとる為には眠れる時間(量)と深い眠り(質)をどれぐらい呼べるかにかかっています。
量と質、このふたつを同時に改善してくれる栄養素が有りました。
やがてタンパク質やペプチドになるその時はまだアミノ酸状態のグリシンです。
手足等末梢部分の温度が上がり熱を放出し、深部の体温が下がっていく時に眠りに落ちるのが入眠のメカニズムと言われていますが、就寝前にグリシンを摂っておくと足の表面温度を高めて深部体温を下げる効果がある事が分かっていて、これによりスムーズな入眠を呼び睡眠の(量)の改善も期待できます。
睡眠中ではレム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)を繰り返していますが、入眠してからなるべく早く深い眠りに入ることが睡眠の(質)を高めます。
グリシンは速やかに深い眠りに到達させて更に眠りの深い時間を増やして睡眠を安定させる効果がある事も分かっています。
グリシンが含まれている食品は、豚肉軟骨、ゼラチン質、帆立、いか、チーズ、しらす干し、ごま鯖、トビウオ(煮干し含む) 等です。
尚、グリシンは特定の抗精神病薬(統合失調症)の効果を弱めると言う意見もあるため、同時に摂取するのは避けたほうが良いそうです。
過去の文章に睡眠について書いてございます。是非、一読下さいませ。
(眠れてますか?睡眠のことを知っておいてください!!)
・・・子どもとタンパク質・・・
小さなお子さんや育ち盛りの子どもがいるご家庭では大いに気になる所です。
大人になってしまえばタンパク質を摂る量はほぼ決まっていますが、子どもに必要なタンパク質は年々増えていきます。
厚生省が定める食事摂取基準で見ると6〜7歳では推定平均必要量が1日で25gですが10〜11歳では40g。と言った具合です。
子どもの成長に欠かせないのが身長を伸ばす等の影響を与える成長ホルモンです。
脳から分泌されて全身の細胞でタンパク質の合成や細胞の増殖を進めます。
この成長ホルモンの分泌を促進するのがアルギニンと言う非必須アミノ酸で、大人になればグルタミン酸からアルギニンを生成できますが、子どもは体内で十分に合成ができないため、外からの摂取が必要です。
アルギニンを多く含む食品は、大豆、マグロ、鶏卵、鰻、ニンニク、和牛(赤身) 。多く含む順です。
成長にはタンパク質以外の栄養素も必要です。骨の合成に欠かせないカルシウム、ビタミンD、タンパク質の合成に亜鉛も必要です。
カルシウムー乳製品、豆腐、納豆等
ビタミンDーイワシ、サンマ、椎茸
亜鉛ーかき、豚レバー、納豆、卵
成長期の子どものカルシウムの摂取量は大人以上の量が推奨されています。
栄養事情以外にも成長ホルモンの分泌には運動の習慣や規則正しい睡眠も大事な要素です。
・・・寝る子は、育つ!!(笑)・・
人体をつくっているのは約60%を占める水分を除くとおよそ半分がタンパク質です。
筋肉、髪、皮膚、爪、の他に体の機能を調整する(ホルモン)細菌やウィルスから体を守る(抗体)消化機能を整えてくれる(酵素) をつくるのもタンパク質さんのお仕事です。
人の脳内では1000億とも言われている神経細胞の情報が伝達され思考や感情を生み出しています。
細胞のシナプスから出される神経伝達物質には精神を安定させる(セロトニン)快楽や喜びを感じさせる、幸せ物質と言われています(ドーパミン)や興奮や恐怖を感じさせる(ノルアドレナリン)等の主な原料はアミノ酸ですので脳をしっかり働かせて、精神を安定させるにはタンパク質が必要です。
いやはや、タンパク質さんの仕事量は凄いですね〜(笑)
・・・タンパク質の摂取量・・・
では、どれぐらいの量を摂れば良いのでしょうか?
一人ひとりの体質や生活環境が異なりますので一概には言えませんが、一般的な考え方です。
体重を1つの物差しにします。
成人の男女を問わず体重1キロあたり1g、は摂りたいところです、体重60キロの方なら60gです。
月経のある女性の場合ですとその前後でより多めのタンパク質を鉄分と一緒に摂ってみて下さい。今まで無かった体調を実感できるかもしれません。
筋肥大や筋力アップを目指すアスリートやトレーニーは体重1キロあたり2gは必要です。もちろんタンパク質吸収に必要な栄養素もしっかりと食べることも重要です。(後述)
高齢者と言われる世代の方達、う〜ん!ここはもう思い切って50代から(笑) 基本的に少し多目の体重1キロあたり1.2gです。
若い人達よりも吸収できる能力が低下しているのが理由ですが、この世代は持病の有無も特に考慮します。
しばらくお会いしていなかった年配の方を見て、あれ!少し小さくなった?って思った事は有りませんか?
えっ!僕?(笑)
タンパク質を摂りましょう(笑)
普通にウォーキングやラン、筋トレ、散歩、肉体労働者等、生活の中で運動要素のある方は適正にタンパク質の量を増やす必要が有ります。
・・・タンパク質は何から?・・・
卵や乳製品、肉類、魚介類、大豆を中心に考えると簡単で楽です。
肉類ではなるべく脂身は避けてとるのがオススメです。
牛肉でしたら赤身の所を、豚肉ならロースやコマ肉の部位を生姜焼き!なんて良いですね、鶏肉は断然ムネ肉やササミで!ササミはタンパク質の吸収に必要なビタミンB6も含まれていて、安価です!(笑)
魚介類は青魚がオススメです。
鯖やイワシ。鮭はムニエルで!
筋肉貝、ホタテはバター焼きも美味しいですがサッとボイルして生姜醤油でも美味です。脂身オフ!(笑)
乳製品の中でも最も手軽に摂れるタンパク質に牛乳が有りますが、最近の情報では欧米の人達と違い農耕民族の血の流れを持つ日本人には許了量があるそうです。
牛乳の成分を1日で体に吸収できる量は200ml (約コップ一杯) 多くても400mlだそうです。
え〜って!若い時、身長が伸びると聞いて1日2リットル飲んでたのって何だったの?(笑) でも、なるほど!僕の身長・・・伸びなかった(笑)
ほぼ完全食品の牛乳ですが1つ注意が必要です。
牛乳にはカルシウムが多く含まれていますが、不足すると脳や臓器の働きを弱め、うつを呼び込む事も報告されているマグネシウムがカルシウムの十分の一しか含まれていません。カルシウムの吸収にも必要な為是非、マグネシウムを多く含む食材で補足したい所です。
マグネシウム食材としては、昆布、ひじき、イワシ、アサリ、桜エビ、大豆、ごま、ココア、なぜかインスタントコーヒー等です。
海の中に比較的多いようです。
完成度の高い摂取を狙うなら一緒に摂るようにしたいものです。
乳製品ではチーズやヨーグルトがありますが、チーズは種類別の表示の所にプロセスチーズ、ナチュラルチーズと有りますがナチュラルチーズを加工されたのがプロセスチーズである事からチョイスするならナチュラルチーズがいいようです。
カマンベールは僕も大好きなんですが・・・・お値段が(笑)
ヨーグルトは是非、砂糖の入っていない無糖のタイプがオススメです。
どうしても甘味がほしいと言う方はメープルシロップやハチミツを少量だけ、と言う手も有ります。
とても手軽にタンパク質が摂れる食品に卵がありますが、卵だけでタンパク質を期待するには注意が必要です。ほぼ完全食品の卵ですがビタミンCと食物繊維が含まれません。
完成度の高い摂取を狙うならビタミンCを多く含むフルーツやお野菜等で補う必要が有ります。
今、医療や介護等の現場ではプロティンに熱い視線が集まっています。アスリートや筋トレをする人達は当たり前のように使いますが今では一般の人達にプロティンをすすめる医師も増えつつあるようです。
間食や就寝前に摂ると効果的です。
脂肪を抑えてタンパク質だけを効率よく摂取できますので便利。一緒に摂りたいビタミンCやビタミンB6が配合された製品がオススメです。
・・・タンパク質と一緒に摂りたい栄養素・・・
タンパク質は単独で体に吸収される訳ではなく、一緒に摂ると吸収が良くなる栄養素が存在します。
ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンD、亜鉛、鉄、が多い食品が必要です。
普段の生活の中で一番よく目にするビタミンCはコラーゲン等のタンパク質の生成に深く関わります。
含まれている食材は、キウイ、イチゴ、レモン等柑橘系のフルーツ、ピーマン、ブロッコリー、キャベツ等のお野菜です。
ビタミンCは熱に弱いので調理には注意が必要です。
ビタミンB群の中でも特にB6は筋肉をつくるのに必要です。
ビタミンB群は植物性タンパク質にはあまり含まれませんので、大豆からの摂取が多い方は不足しないように注意が必要です。
含まれている食材は、鮭、カツオ、マグロ、豚肉、バナナ等です。
ビタミンDはカルシウムの吸収や筋肉の合成を高め免疫力を強くする働きが有ります。
含まれている食材は、鮭、イワシ、サンマ、まいたけ、しらす干し等。
亜鉛も筋肉の合成に必要です。
亜鉛は酵素の原料になり、アミノ酸からのタンパク質の合成や抗酸化作用、免疫力アップ、成長ホルモンの生成に欠かせません。
含まれている食材は、かき、牛肉、豚肉、チーズ、抹茶等です。
鉄の役割も大の大です。
赤血球のヘモグロビンは血管を通して全身に酸素を供給し、不足すると鉄欠乏性貧血を起こし頭痛、集中力の低下を招きます。
鉄には肉や魚に含まれるヘム鉄
野菜に含まれる非ヘム鉄
が有りヘム鉄の方が吸収がよく、ヘム鉄を利用する事で非ヘム鉄の吸収も良くなります。
筋肉中にはミオグロビンに存在して合成に大きく関わります。
ここで1つ注意が必要です、鉄はサプリメントで大量に摂ると過剰症を起こします。
尚、赤身のお肉、肝類、血合い、ひじきに多く含まれている鉄ですが、普通に規則正しい食事をしていれば不足する事は稀だそうです。
・・・タンパク質を摂り過ぎると
これまでタンパク質を摂りましょうと言ってきた訳ですがタンパク質は摂り過ぎにも注意が必要です。
・ミネラル不足に注意が必要です。
魚や肉類、乳製品のタンパク質の多い食材は体を酸性にする性質があり、摂り過ぎるとカルシウム、カリウム、マグネシウム等が溶け出しアルカリ金属と言われるミネラルが不足する可能性が有ります。
特にカルシウム不足は骨粗しょう症になる原因になります。
タンパク質の過剰摂取が骨粗しょう症になると言う証拠はないそうですがリスクは高まるので注意です。
欠乏すると次のような病気が心配されます。
カルシウムの欠乏ー
骨粗しょう症、高血圧、動脈硬化
カリウムの欠乏ー
疲労感、むくみ、腸閉塞、便秘、
不整脈、手足の麻痺等
マグネシウムの欠乏ー
脳梗塞、心筋梗塞、足のこむら返り
・腸内環境に注意が必要です。
腸内には善玉菌や悪玉菌がある事が知られてますが、どちらでもない日和見菌が有りバランスを取りながら代謝を支えています。
栄養のバランスを考えずに大量の肉を食べ続けると大腸菌等の悪玉菌が増えて腸内環境のバランスが悪くなります。
肉食の摂り過ぎは大腸ガンになる恐れがありますので注意が必要です。
・尿路結石に注意が必要です。
尿路結石とは尿道等にシュウ酸カルシウムなどの石ができる病気です。
動物性タンパク質をたくさん摂り過ぎると石の成長を抑えるクエン酸が減り、尿中のシュウ酸を増やすと言われています。
対策としては一日2リットル以上の水を飲むことや、シュウ酸を多く含む食材を控えるなどしながら、クエン酸を多く含む柑橘系の食材を積極的に摂るようにします。
友の何人かが尿路結石になりましたが、やはりスッパイ食べ物は苦手だとか(笑)ほら!少しでいいから(笑)
・肥満に注意が必要です。
タンパク質は1gで4カロリーのエネルギーが有ります。
たくさん食べ続けて体の中で使い切れずに余った分は脂肪に変換されてしまいますので、一日で消費できる量を考えながら摂る事も必要です。
・タンパク質は一回の食事で吸収できる量には個人差が有りますが、それでも20gから 40gぐらいまでが限界と言われていますので3食でしっかり食べて、足りない分を間食等で賄うのがいいようです。
タンパク質の過剰摂取には気をつけたい所ですが一日や二日摂り過ぎたとしても問題は無いとされますが、
例えば焼肉屋さんでたっくさん食べたその後、次の日は野菜だけで過ごすと言う人もいますがタンパク質は摂りだめができませんので卵と植物性タンパク質と合わせたメニュー等を参考にして一日で必要なタンパク質量を確保するのが賢明です。
ダイエットに取り組む男女の人達や食事の量が細くなってしまった高齢者がタンパク質不足が原因で体調を崩すケースが多くなっています。
今一度タンパク質が適正に摂取できているかチェックしてみてはいかがでしょうか?
やはり今回もお世話になった本の紹介をしたいと思います。
タンパク質が体に与える影響だけでなく、効率よく摂取できるメニューやレシピ等も満載で素晴らしい本でした。是非、一読されることをオススメします。
新しいタンパク質の教科書
上西一弘 監修 池田書店
ハイ!今回も長くなってしまいましたが、お付き合い下さった皆様、ありがとうございました。
ちゃんとタンパク質摂って頑張ろうぜ50代・・・・です!
ありがとうございました。
ごめん下さい。
ps
トレーニングに熱くなっていた若い時、安価で摂れる卵をタンパク源にしていた所、体の調子を崩します。
タンパク質ばかりに目が向いていましたが他の栄養素もバランスよく摂りなさいと当時看護婦(看護師)をしていた友にアドバイスを受けキャベツや果物を持ち歩いて食べるようにすると劇的に体調が良くなったのを思い出します。
もちろん卵にタンパク質吸収に必要なビタミンCや食物繊維が含まれていない事はこの時には知る由もありません。
大豆を中心とした植物性タンパク質だけで取り組んだ事も有りますが今ではプロティンスコアが100とされていますが、やはり僕の経験では動物性タンパク質と比べると体調管理や筋肉に与える効果は少ないようです。人間は動物ですので、やはり動物性の物が相性が良いのと、ビタミンB群の不足によるものでした。
植物性タンパク質からしか摂取できない栄養素も有りますから、卵、鶏胸肉、ササミ、豚肉、乳製品、魚介類等を中心とした動物性タンパク質を7としたら大豆等から摂る植物性タンパク質を3ぐらいの比率で摂取するのが健康食や体作りには良いようです。冷奴に鰹節なんて理にかなっていますよね。大好きです(笑)
トレーニングも食事も、何もかも勢いだけ(笑)手探りでやって来たわけですが、経験や体験が今、こうして自分なりに役に立っているのは嬉しいですね。
前出のA君、僕と同じ私生児で生まれた環境も僕との距離を縮めるには充分な理由になりました。
僕に張り倒されてどうして辞めなかったのかを話した事が有ったのですが。
「俺、不良だったから喧嘩もしたしいろんな奴に殴られたんですけど、親方、あの時目に涙ためて泣いてたじゃないっすか。あんな目をして手を挙げられたの初めてで、俺ここで辞めたらホントのガラクタになってまうやんって思ったんすよ」
現場から帰されたA君は帰宅すると家にいた母親に問い詰められると事情を話し、まずはちゃんと挨拶ができるようにしたらどうかとアドバイスをもらったそうです。
間をおかずして小さな商店を営む、後継者の居ない叔父にあたる人物が優しい目を取り戻したA君に白羽の矢を立てます。
頭を抱えて僕に相談するA君に、これからは体を張って勝負する時代じゃない、迷っているなら後悔しないようにやらせてもらったらどうか?と背中を押しました。
もちろんまだ青春の中にいるA君の未来を想っての判断でした。
しかしその5年後、時代の波に乗れず商店をやめる事になり、その時商店のお客様だった解体屋の社長さんにお声をかけて頂いたのだとか。
仕事が面白くて仕方がないと言って丸い顔で笑うA君の笑顔が僕の脳裏に焼き付いて何度も思い出されます。A君との再会は僕にこんなに長い文章を書かせてもらう程の喜びが有りました。A君!ありがとう!
僕の涙で感の世界を知ってくれたA君に教わったのは僕の方でした。
想えば、想いながら行動をとれば
・・・きっと・・・必ず!・・・
かしこ