恐い!つんのめる!ツボ押して!足の三里でケア!

何も無い所で・・・つまずいて
・・・・ころんだ・・・( 笑 )

ご覧頂きありがとうございます。
職人りき、です。
建設、建築現場でブロック積み等を仕事にしている、職人です。

そのお仕事は三重県にある某駅のトイレの新設工事で外壁も内側の間仕切りもブロック積みで作ると言う最近では珍しいお仕事です。
ほとんどの場合積んだブロックは上からモルタルをのせたり、ボードを貼ったりされて隠れてしまうので残念です。おおよそ天井まで積む事が多く地震がきて倒れでもしたら人の命を奪いかねません。
そう思うと鏝を持つ手にも気合いが入ります。
限られたスペースでの作業なので材料や資材の置き場にもひと工夫が必要となりますが、トイレが無いのが一番困ります。
トイレを作っているのに、それに困るとは皮肉な話ですが現場監督から駅のトイレをかりてほしいと言われ
少し距離はありますが、歩いて行ける所にあるのでまだ良い方です。
現場に入って3日目のお昼下がり、僕はお弁当を食べる時1リットル近いお茶を飲むのでこの時間帯がいわゆるトイレが近い状態になります。
この後とんでもないことに巻き込まれる事など知る由もなく、間に合わないと ( 笑 ) 大変なので急ぎ足で用を足しに行きます。
駅のトイレはホームにもつながる少し広目の通路を抜けて階段を登りきった所にありますが、なんとか間に合って事なきを得て ( 笑 ) 階段を降りて現場に戻ろうとしますが、丁度電車が来たばかりで人通りが少し増えたので、人が少なくなるまでやりすごしてから階段を降ります。
以前に膝を痛めているので登る時よりも降りる時にはより気をつけます。
駅や百貨店の階段のステップは低目に設定されているので、登り降りが若干楽に思えますね。

あと4、5段で降りきる所で事件(笑)が起きます。
背中で「キャッ!」っと言うそれは細い声が聞こえたのと、なにやら嫌な予感を感じながら振り返ったのがほぼ同時で、嫌な予感は的中します。
なんと1人の女の子が1メートルも満たない所から体当たりをするように僕に突っ込んでくるではないか。さっきのキャッっと言う声と一瞬の見た目で女の子だと言う事は分る。しかし、「僕の胸に飛び込んでおいで!」と言った覚えは無い。
まだこのタイミングなら避ける事はできますが、その後女の子がどうなるかを思えばやはりそれはできません。僕は女の子の首の後ろに手を回して自分の鎖骨の下に女の子の顔を密着させ左手を腰にやり引き寄せた状態で階段のステップの角を足で蹴り4段下の平らな床に一気に背中から落ちると言う作戦に出ました。
床は硬い石張りです。自重だけでも相当な衝撃で増して1人分の大人の体重がプラスされます。それも結構ふくよかな・・・( 笑 )
10年以上続けた柔道の受身もとる事はできませんが、若い時に少し勉強させてもらったプロレス流の受身が役に立ってくれたようです。
背中全体で均等に力をかけながら落ちるのですが何せ上に人が乗ってます ( 笑 ) 当然、一瞬ですがウッと悶絶します。
このような時一番気をつけたいのは後頭部を打たない様にする事ですが若い時に少し鍛えておいたのが功を奏したようです。

「 すみません、つんのめっちゃって、本当にごめんなさい!」
依然、僕の上に乗ったままです。
女の子もまたこの一瞬の出来事に芽生えた恐怖心で絞り出すような声をやっとの思いで出します。
これを見ていた回りの人達がたくさん寄って来てくださってなんとか女の子を立たせてもらって、僕にも救急車を呼びましょうか?と言ってくれましたが、女の子が必要なら呼んであげて下さい、とだけ言って女の子に目を向けると膝に赤い腫れを見つけたので病院に行って診てもらうように促すと気になっていた事をききます。
「 つんのめっちゃってって言ったよね、関東の人?」
「 ハイ!茨城県の水戸です。あの水戸黄門の水戸です」と言うと今まで強張っていた顔をニコリとさせました。
何度もすみません、ごめんなさいを涙を浮かべながら言う女の子の笑顔を見て何やら安心感が出て、もう一度病院に行くように伝えると助けてくれた、まだその時に居てくれている人達にお礼を言うと、じゃぁ仕事がありますので、と言って歩いて一つ目の角を曲がります。ここまで来ると誰もいませんから

「 背中! 痛 ッ!!」(笑)

みなさん、階段にはくれぐれも気をつけましょう 。

えっ?男の子だったらどうしたかって?もちろん、フロントスープレックスか・・・・一本背負い投げ
・・・・冗談です ( 笑 )・・・・

ハイ!11月ももう後半戦を下り切ると言う勢いですね。
四日市では本当に冬季かって言いたくなるような陽気です。朝夕はやはり冷え込みますが仕事中はまだまだ汗をかきます。

前出の女の子を抱っこして階段から落ちる(笑)などつくづくいろんな経験をさせてもらうなぁなんて思う訳ですが少し以前のお話しですが体の痛みが完全にとれるまで10日程かかった覚えが有ります。
本当に一瞬の出来事でしたがやはり怖かった〜(笑)

・・つんのめる・・僕がこの言葉にピクンと反応したのは、まだ若い時仕事帰りにたまに立ち寄ってトレーニングをする公園で出会ったお兄さんが1人で空手の稽古に来ていて、僕も14歳から始めた空手はその時には黒帯を締めていた事もあって直ぐに打ち解けました。
このお兄さんなんとあの実戦空手で有名な道場の門下生で某有名な先生の所で内弟子をしていたんですが家庭の事情で帰って来たのだとか。

レベルの違う強さに魅了された僕はこのお兄さんと稽古を共にし、指導を受けるようになります。

で、お兄さんがある日珍しく稽古に遅れてやって来て「 今日、仕事中につんのめっちゃってさぁ、まいったよ、まだ仕事になれないから疲れが溜まってきたんだな 」
と言うのを聞いて、つんのめる、なんとも何処かで聞いた事があるような気持ちにさせる素朴な言葉に引き寄せられました。
どう言う意味かと尋ねたら、つまずいて転びそうになる様の事を言うのだと教えてくれました。関東の言葉かなぁ?とも言ってました。
これは何でもない事なのに2人の間でかなり流行りました ( 笑 )
かなり厳しい稽古で汗を流し、そしてよく話もして笑い合って、この時身に付けた、技、体力、そして精神は僕の財産です。お兄さん、ありがとうございました。

お兄さんが門下生でいた道場は今では四日市でも見る事ができますが、まだ三重県自体に存在しない時の
・・・・お話しです。

つい最近の事ですが現場で床がコンクリートの平らな所で、何も無い所でつまずいて転びそうになったんですが、それを後ろで見ていた若い子が「 りきさん、今、つまずきましたよね!何もないっすよココ!今コケそうになりましたよね!」
くどいので・・・ブツよ ( 笑 )・・・

こう言う時、完全に全身はもちろんですが、脚自体に疲れが来ている状態です。
僕の仕事ではブロックやモルタル、資材など重い物を持って移動する事が多く、ただ歩くだけでも疲れを伴う事を考えれば過剰に体に負担をかけている事になります。

今は趣味や健康の為にウォーキングやジョギング等をして努力される人が非常に多くなりました。
でも使いっぱなしで後のケアに力を入れない人も多く見られます。
疲れが取れない間にまた疲労を重ねていけば大変危険なのは、前出のお話のとおりです。

どうして何も無い所で転びそうになったのか、チョット紐解いてみましょう。
人の脚の部分でスネと呼ばれている所があります。いわゆる弁慶の泣き所とも言われます。この部分にある骨を脛骨と腓骨と2本ありますが弁慶の泣き所は脛骨の事を言います。
そして脛骨の所に存在する筋肉を前脛骨筋と言います。
この筋肉は足の甲の部分を上に上げたり足首を反らしたりする時に働きます。よってこの筋肉に異常があるとちゃんと歩く事ができません。
かなり強い筋肉ですが、やはり太さから言っても太ももにある大きな筋肉には敵いません。前脛骨筋が疲れてくると足首を動かす力が弱くなってきますので、太ももの筋肉の動きに着いていけない状態が、つんのめる、の正体です。
この筋肉を疲労した状態で置いておく事は非常に危険です。
特に高齢者の人は気をつけたい所です。
ではどうやってケアをすれば良いのかをやってみましょう。

・・・・足の三里・・・・

歌人で知られる松尾芭蕉の奥の細道は大変有名ですが、この足の三里が出てきます。

・もも引きの破をつづり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかかりて・

松尾芭蕉も旅の疲れをしっかりとケアしていたんですね。

足の三里はツボです。
膝を少し曲げ、膝の皿のすぐ下の外側に有るくぼみから4指 (指4本分 )下の外側にあります。
ふくらはぎの方に4本の指をあてて親指で押すとやりやすいです。両足を交互に5秒押すのを5回ずつと多くの書籍に書いてあります。が、僕はいつもマッサージをする様に押し揉むと言う感じでやっています。
体に異常がない人なら入浴中にやると気持ちいいです。もうひとつ、この足の三里は足の疲れを取るだけでなく胃系の調子を整えるために使われる事も多くプロの世界では全身治療の際には欠かす事のできない部分のひとつです。
普段の生活の中でも取り入れておくと胃の調子を整えるのに良いです。
指で押すのが大変と言う人は、雑貨屋さんや100円ショップにいけばツボ押しグッズが売っていますので、使ってみるのも良いです。
そしてさらに、

足首の所を両手でつかんでそのまま膝の所まで摩る様に動かしていきます、5回か6回ずつでいいので、これも手軽にできますので是非やってみてください。下がってしまった血液や水分を上方に誘うだけでなく膝裏の所にリンパ節がありますので、むくみ等にも効果的です。
1日に一度だけでも足を上体よりも上に上げるのも良いです。上げたまま寝ていると言う人もいたりしますが、人によっては危険ですので1日5分か10分を目安にして毎日の習慣にすると良いです。

あれもこれもと思っていると気持ちの負担になる場合もありますので、最初の間はこれだけはやっておこうか的に取り組んでみてはいかがでしょうか。

つんのめった所に危ない物でもあったら大怪我につながる場合もありますし、前出の女の子の様な例もあります。気をつけて行動をしたいですね。

ハイ!つんのめらないように
   足の三里押して

・・・頑張ろうぜ。50代・・・
・・・・・です・・・・・

ありがとうございました。
ごめん下さい。

ps くどいようですが、つんのめる、を広辞苑をみて調べてみたんですが
・・・前へ勢いよく倒れる・・・
と有りました。これでいくとお兄さんよりも女の子の方が正しく使っていた事になりますね。

お兄さ〜ん!倒れちゃってるよ〜(笑)