減塩は必要?!健康な体は良質な塩で作れる?!

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職人 りき です。
建設、建築現場でブロック積み等を
仕事にしている職人です。

日本国の16世紀。血で血を洗う戦国時代。風林火山を旗印に圧倒的な強さを誇っていた、甲斐の虎と呼ばれた武田信玄公は今川氏の策略により塩の流通をとめられて困惑します。
戦場で戦う武士達のミネラル補給はもちろん、当時冷蔵庫も無い時代、食べる物の保存にも塩が使われていた為、海の無い甲斐の国(山梨県)が窮地に立たされていた時に、救いの手を差し伸べる人物が現れます。
越後の竜、義の男と呼ばれた上杉謙信公。その、人でした。
何度も死闘を繰り返した仇敵でありながら、既に兵糧攻めと言う言葉があったこの時代にあえて敵を救うための行動に出た義の中の義の男。
もう・・・兄貴!って呼びたい(笑)
謙信公よりも8歳年上の信玄公は1573年53歳と言う、今で言えば若くして亡くなりますがその直前、跡継ぎの息子に自分が死んだら上杉謙信に和睦を申し入れ頼って行けと遺言を言ったそうです。
一国の、それも武田信玄公程の人物にそれを言わしめるとは、謙信公のお人柄が伺えます。そして謙信公も信玄公が亡くなったのを知ると、生涯の仇敵 (友) を失ったと涙を流し悲しんで配下の者達に舞や娯楽をしばらくは控えるように申し渡したそうです。
仇敵で有りながら塩を調達した美談は、長い年月に渡って今も、諺(ことわざ)に形を変えて、人びとの心をグッと掴んではなしません。

・・・・・敵に塩を送る・・・・・

永禄12年 (1569年)1月11日の事だった・・・・そうです。

ハイ!三重県四日市市では梅雨明けが宣言されたと思いきや、いきなりの猛暑!猛暑!猛暑!猛暑!猛暑!猛暑!・・・・クドイ!(笑)
炎天下での作業は何とも言えない熾烈さがある訳ですが熱中症で倒れないように気をつけたいものです。

熱中症の対策のひとつは何と言っても水分補給が大事とされますが、同時に人間が生きて行くのに絶対必要とされるのがお塩、です。
生活の中でこんなにもシンプルで身近な栄養素はありませんが、以外とよく知られていないのも事実です。
夏本番はとにかく汗をかく機会に恵まれます。上手に塩分を摂れていれば体のダメージも少なくてすみますので是非!お塩について知っておこうではありませんか。

今回は(塩)をやってみたいと思います

日本では縄文時代(約12000年〜2500年前) には塩は作られていたそうです。干した海藻を焼いて残った塩の混ざった灰をそのまま使うと言う塩が作られていたとされます。

1905年国による専売制が施工されますが1997年、塩専売法が廃止されると新しい塩事業法が施工されて、2002年には塩の製造、輸入、販売が自由化になりました。

・・・塩の種類・・・
塩は精製塩、再生塩、天然塩に大別されて、それぞれの特色をもちます。
・精製塩はほとんどのご家庭にある食卓塩、食塩と呼んでいるものです。
(イオン交換樹脂膜製塩法) により精製されて99%以上が塩化ナトリウムで精製される段階でナトリウム以外の成分は取り除かれますので、カルシウム、マグネシウム、カリウム等のミネラルをほとんど含みません。
ご家庭にある塩の袋に工程=イオン膜、立釜、乾燥と表示されていればこの塩で工場塩とも呼ばれます。

・再生塩は海外から輸入された天然塩を日本の海水やニガリを入れて再生された塩です。
主にメキシコやオーストラリアから大量に輸入された天日塩はこの製法で作られていますが、製法は自然ですが成分的には精製塩よりはミネラルを残しますが、やはり塩化ナトリウムの純度が高く次に紹介する天然塩と比べるとミネラルは少ないとされています。
原材料名=95% オーストラリア(仮) 海水(5% 日本)
工程= 溶解、平釜
と表示されていればこの塩です。
日本で有名なのは伯方の塩等が代表格ですね。

・天然塩は天日塩、岩塩、平釜塩、等に分類されていますが、雨の多い日本では天日塩は作れないそうで主に輸入に頼っていて先の再生塩で出ています。

・岩塩も日本では取れません。
地中に閉じ込められた海水が何千年と言う歳月をかけて結晶化してできた塩で海外の人達が食べているほとんどの塩はこの岩塩だそうです。
日本でもスーパー等で手に入りますが、やはり採掘されるまでの長い眠りの間に栄養素は溶け出して一部の岩塩を除いて、ほとんどミネラルの存在は期待できないとの事です。
海外ではこの岩塩が一般的に使われているそうですが海外では硬水がほとんどを占め、飲水からミネラルを多く摂れるので塩からのミネラルはあまり期待しなくてもいいそうです
ちなみに日本ではミネラルをほとんど含まない軟水が多く、塩からそれらの栄養素を摂るのが有効とされています。
焼肉やステーキを頂く時はこの岩塩がよく合います。

・平釜塩は伝統海塩、食用塩公正競争規約が施行されるまでは自然海塩とも呼ばれていました。
塩化ナトリウム以外のミネラルが約5%〜10%含みます。
日本の海水を使い、天日、平釜法で作られています。(平釜で煮詰めて水分を飛ばす製法です)
原材料名=海水 (伊豆大島)仮
工程=天日、平釜
と表示されていればこの塩です。
ミネラルをたっぷり含んだ塩をこの文章では(自然塩)と表現する事があります。

・・・ミネラル・・・
ミネラルは、タンパク質、糖質、脂質、ビタミン、と並んで5大栄養素のひとつで、体内で作る事はできないので食品から摂る必要があります。
骨や筋肉の形成に無くてはならない栄養素で体の調子を整える役割を荷負っています。
必須ミネラルと言われているのは、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、リン、イオウ、塩素、クロム、セレン、モリブデン、ヨウ素があります。

ミネラルは単独で摂るのでは無く相対関係の物と一緒に摂取するのが良いとされます。例えば
ナトリウム=カリウム
カルシウム=マグネシウム
が相対関係にありますがカルシウム、マグネシウムですとカルシウム・2に対してマグネシウム・1 の割合で摂るのが良いとされていて、いずれもリンやビタミンDと協力して骨や筋肉を形成します。

カルシウムの摂取には牛乳から摂るのが一般的な考えですが、牛乳にはマグネシウムがほとんど含まれていないのでマグネシウムを含むアーモンドや豆類と一緒に摂るととても良い。等が一例です。
ナトリウムも少し多めに摂ってしまった時でもカリウムも一緒に摂れていれば体の外に出してくれます(後述)
カルシウムの過剰摂取はマグネシウム不足を引き起こして体調不良の原因を作ってしまうと言うように要はバランス良く摂取する事が大事とされています。
手間をかけて作られた塩にはこれらのミネラルがバランス良く含まれています。

・・・塩と高血圧と減塩・・・
日本の高血圧と言われている総患者数は4000万人いるそうで、高血圧が原因で起こる心疾患や脳障害は日本人の死因の3分の2 とされています。

日本で減塩ブームが起こって久しくなりますが、昭和50年代からずっと横ばいだそうです。
西洋医学でも高血圧の原因はハッキリとは分かっていないそうで、原因が特定できない高血圧は(本能性高血圧)と呼ばれているそうですが、高血圧症と言われている人の9割が該当するそうです。
原因がハッキリ分かっていないのに塩分の摂りすぎが問題にされている事に意を称える研究者の先生方が増えています。
ミネラルの豊富な塩と良質な水分をバランス良く摂って上手に排泄ができていれば血圧が上がる事は無いと先生方は言葉に力を入れます。

・・・塩を摂り過ぎたら・・・
一日に10グラム程度の塩分は必要と言われています。肉体労働者やスポーツ等で汗をかく人は必要に応じて増やして下さい。
実際一日にどれくらいの塩分を摂っているのかを把握するのは難しいと思います。そのあたりも先生方はアドバイスをくれています。
人は体内に塩分濃度が高まってくると何を食べても味が濃く感じてきます。喉が渇いて水が欲しくなるのもサインのひとつです。
もちろんミネラルたっぷりの塩なら少々の事ではこうはなりません。
でも、チョット摂り過ぎたなと思った時には、やはりカリウムをおおく含む食品がオススメです。
具体的にはサツマイモ、枝豆、納豆、干しひじき、果物ではアボカド、干し柿、キウイフルーツ、バナナ、
もちろん、たっぷりのミネラルウォーターは必ですね。
摂取の比率はナトリウム1に対してカリウムが5〜7となっています。

・・・塩不足・・・
塩分の摂り過ぎで高血圧になる人は総高血圧症患者の約1%〜2%に過ぎないそうです。
塩は筋肉の収縮や胃液等の成分になるなど重要な役割を荷負っています。
体内で塩不足が起きた時にでる症状をやっておきたいと思います。
熱中症、食欲減退、脱力感、脱水症状、めまい、筋肉異常、精神状態の異常、冷え、顔色が悪くなる、頭痛
、空腹時の胃痛、胃痙攣、こむら返り、下痢、便秘、肌荒れ、貧血、枝毛、失禁、爪のささくれ、冷や汗、不眠、口臭、等です。
心当たりのある方は一度塩の選別や摂る量について見直してみてはいかがでしょうか?

・・・オススメの塩・・・
全部は無理ですが具体的にどんな塩を良い塩なのか?を少しですが。

伊豆大島の海水を原料とした、日本の塩の原点と言われます。
・・・・・海の精・・・・

沖縄本島中部の宮城島で汲み上げた海水を噴霧し、温風を当てて水分を飛ばして蒸発させてミネラルを結晶化させて作られています。
塩分の摂り過ぎの人にもオススメだそうです。
・・・・ぬちまーす・・・・

こちらも沖縄県は宮古島です。
珊瑚礁を形成する石灰岩の地層から汲み上げた海水を(海水淡水化装置)に通して、そこでできた濃縮海水を熱した鉄板に吹き付けて水分を飛ばして作られています。まろやかです。
・・・・・雪塩・・・・・

やはり沖縄本島沖の粟国島(あぐにとう)です。
ポンプで汲み上げた海水を15000本の竹が吊るされた、塩田タワーの中を繰り返し通過させて、徐々に濃縮させてゆっくりと煮詰めて作られているそうです。
・・・・・粟国の塩・・・・

こちらは石川県です。釜焚きはせずに海水の上から熱を当てて、40度未満の温度で低温結晶で作られているそうです。ミネラルバランスは人の血液とほぼ同じで石川県輪島沖の清浄な海水を100%使用した
・・・・わじまの海塩・・・・

今回も参考書にさせて頂きました本は2冊。お世話になりました。
興味のある方は是非、一読されてはいかがでしょうか。

日本人には塩が足りない!
村上譲顕 著(むらかみ よしあき)
東洋経済新報社

水と塩を変えると病気にならない
新谷弘実 著(しんたに ひろみ)
マガジンハウス

手間のかかったミネラルバランスがバツグンの塩はそのまま舐めてもまろやかで、とても美味しいです。

美味しいお塩摂って、頑張ろうぜ
・・・・50代・・・です・・・

ありがとうございました。
ごめん下さい。

ps
1年と少し前、ある日のお昼下がりにひとつの段ボール箱が我が家に送られて来ました。
段ボール箱の中には沖縄県の特産品がぎっしり。家族全員が沖縄ナイズされている我が家はもう歓喜の嵐。
送り主は今は沖縄県宮古島に住む我が家のハッチャケボーイNo.2の次男坊。たくさんの品々の中でも一際目についたのは大好きな泡盛ではなく1番角の所に収まっていた塩でした。
「何でもええでこの塩使って作って食べてみ!ムッチャ美味いで〜」
と次男坊。まずは袋を開けてみると今まで見た事がない美しい真っ白な塩が目に入ります。あまりの粒子の繊細さに、エッ!これ、塩なの?と思ってしまいました。
ひとつまみ手に取って口の中に入れて舌の上で転がします。やはりお塩ですから、しょっぱさがきますがとにかく円やかです。口の中で無くなる頃はまろやかしか残りません。
さっそく、炊き立てのご飯でおにぎりを作って食べました。
・・・今までのなんだったの(笑)
補足になりますがミネラルたっぷりのお塩でおにぎりを作ると手のひらが本当にツルツルのスベスベの肌になります。自然塩が美容効果もバツグンと言われる由縁ですね。
ともあれ、これが我が家と沖縄県宮古島産の(雪塩)との出会いでした。

もちろん小さなケースに入れて持ち歩き、ミネラルウォーターに入れて飲んでいるのですが、今年は梅雨真っ只中からハードワークが続いていまして、例年なら何度か体のツリ(筋肉痙攣)に苦しむ所ですが、まだ一度もツリがこないのは、この美しい真っ白なお塩のおかげです。

雪の降らない沖縄県の塩が、雪塩!
見た目と食感がふさわしいネーミングに何やらロマンの匂いを感じるのは僕だけでしょうか?
良い出会いに感激です。

この自然塩を見ていると謙信公が甲斐の国に送った塩に想いを寄せます。
現代のどんな良いお塩よりも、きっといい海の匂いがしたに違いありません。一度、味わってみたかったものです。

あっ!そうそう、先に紹介したお塩達。塩に関したほとんどの本に出ていました。美味しい筈ですよね(笑)
まだ、食べていない方には是非!オ・ス・ス・メ・です(笑)

お塩はその昔、労働者に支払う賃金の代わりに支給されていた程に貴重な品として取り扱われていたとされる歴史をもちます。ちなみにサラリーマンのサラリーは、お塩が語源になっているそうです。
お塩は人が生きて行くのに絶対に必要なミネラルの宝庫です。

もう10年以上も以前になります。
滅多に足を向けない図書館に行った時、一冊の本が僕の目に飛び込んで来ました。
いえ、目の中に入ってきた訳ではないんですが(笑)
その本は日本人はもっとお塩を摂った方がいいと言う考えを推奨するものでした。
世の中は依然として減塩ブームが揺るぎない文化を確立したままの中でです。しかし、まだこの時には読んではいなかったのですが、この数年後、僕は自分の体調を維持する為にお塩の重要さに目覚めるのです。

・・・・・・かしこ・・・・・・